- ♦ 前置き/目次/準備編
- ♠ フォントの登録編/基本編 ←今ココ
- ♣ 基礎知識編/実践編/文字化け例
- ♥ さらに応用編
package ファイルが用意できたと思うので、ここからは実際にフォントを使えるように設定していきます。
このページで説明するのは、フォントを変更する、ただそれだけですw
細かいことは置いておいて、この作業だけ出来れば画像のような状態に出来ます!
最終更新: (文章の修正・変更、「食べ物を買う」の表示崩れを直す MOD の配布を始めました)
フォントの登録編
フォントの用意
まずは使いたいフォントを決めましょう。
しかしシムズ3さんは結構わがままなもので、綺麗に表示できるフォントは限られてきてしまいます…。
色々試してみた結果、おすすめフォントの条件を記しておきます。上2項目は絶対条件です。
- 英語でのフォント名もきちんと設定されているものでないとダメ
指定する際、日本語のフォント名では、ゲームが認識してくれませんでした。
アルファベットでしか表示されていなくても、英語表記の指定のないものは使えません。
→ 【補足】 フォントの英語表記の調べ方
- 線が太いフォントがよい
おかしなもので、シムズ3では通常サイズよりも細く描写されてしまうのです…。
スムージング処理によって外側一回り削られてしまう感じで、線が細いと、かすれて読めなくなってしまいます。
すべてで太字用フォント使うのが、読みやすさの点ではおすすめ。
- 行間が空いていないもの(行間の幅がシムデフォルトのフォントと同じ)
デフォルトフォントに最適化されているため、フォント側で行間が空いていると表示位置がズレてしまいます。
フォント設定のみでは完璧に調整は出来ません。
私は M+とIPAの合成フォントの Migu 1C を使うことにしました。
字間が詰まったものが好みなのと、濁点と半濁点の区別のつきやすいので。これは4に該当していないので、一部の表示位置が少しズレてしまうんですけどね(気になりすぎるのでフォントファイル自身をいじって行間狭めました)
ちなみに、使いたいフォントを Windows にインストールする必要はありません。
むしろ MS Pゴシックとか元々インストールされているフォントを使いたければコピーしてこなくてはいけません。
始める前に便宜上の画面の呼び方を決めておきます
って呼ぶことにします。正しくはなんて言うのか判らないけど!
package にフォントを登録する
フォントが決まったら、準備編で作成した package ファイルに使用するフォントを登録しますので、s3pe で開いてください。
今回は読み取り専用にチェック入れちゃダメですよ!
使うフォントファイルを package と同じフォルダに置いておくと楽ですね。
リストビューの適当なところを右クリックし、"Import" > "From file..." を選びます。
"ファイル名" の行の右側のセレクトボックス("Exported files (S3_*.*)" と書かれてる)をクリックして、"All files (*.*)" に変更します。
使用するフォントファイルを選択。ここで、ファイル名もコピーしておいてください。
そして "開く" ボタンを押します。
「Resource Details」というウィンドウが現れるので、"Type" のセレクトボックスから「
_TTF 0x062E9EE0
」を選び、"Name" に先ほどコピーした文字列を貼り付けます。
そして "FNV64" ボタンをクリック。すると "Instance" に 0x から始まる英数字が自動的に入ります。
ほかは何もいじらずに "OK" を押します。
これでフォントを package にインポート出来ました!
使いたいフォントの分だけ、これを繰り返して追加してください。終わったら保存しておきましょう~(ちょっと時間かかるかも)。
……OpenType フォントがダメな理由がこれで判りましたね?
Type が「_TTF」なので、TrueType しか無理なんだろうなぁってことですw
【補足】 Name と Instance について
シムの膨大な package ファイルの中身はすべて、Type と Instance で識別しているはず……なので、Instance は他と絶対に被らない値にしておかなくてはなりません。
さっき "FNV64" ボタンを押すと、Name から Instance を自動生成してくれました。
フォント名ならおそらく被ってはないだろうという判断でフォントのファイル名を使いましたけど、万全を期して自分の名前とか日付とか入れて Instance を生成するとよいかもしれません。日本語(全角文字)は避けましょう。
というわけでデフォルト置き換えものは逆に、Type とか Instance とか、識別するものが同じなので上書きしちゃうってことですね。
以上、一応理解を深めるための補足でした~(とか言いつつ私もよく解ってないのでご指摘求むw)。
登録したフォントを削除する
削除方法も先に書いておきます。
ってまあ、行を削除すればいいだけなんですけどw、「_KEY」というファイルからも登録削除しておいたほうがいいと思うのでその説明です。
削除したい「_TTF」を選択し、右クリックメニューから "Deleted" を選びます(または Delete キーを押します)。
「_KEY」を選択し、下のほうのコントロールパネルにある "Grid" ボタンをクリック。
一行目の右端にある "..." ボタンをクリックします。
左側のリストから削除したファイル選び、"Delete" ボタンをクリック。"OK" を押します。
(Dictionary: 0x○) の数字が削除した分だけ減っていることを確認し、"Commit" します。
リストビューから「_KEY」を選択して、ちゃんと反映されているかプレビューでも確認しておくといいですね!
設定ファイル編集・基本編
ようやく編集に入りますw
Tag「_CSS」からも判るように、記述はほとんど CSS と同じです。サイト作成やったことある方は有利ですね!
やったことない方も、そんな難しくないので心配しないでください。
それでは「TextStylesJapanese」を選択して、右クリック。
メニューから "Text Editor" または "Notepad" を選び、編集していきましょう!
→ "Text Editor" を選択できるようにするには(準備編へ)
フォントを読み込む
長い長い書き方説明の後、@font
から始まる行が4行ほどあります(52行目~)。
ここで前項で登録したフォントを指定し、実際に使う準備をしています。
- 例
@font "migu-1c-regular" ; @font "migu-1c-bold" ;
指定するのはフォント名ではありません。「_TTF」の Name を指定します!(Instance 生成するのに使ったやつね)
これを間違えると、フォントが表示されません。ご注意ください。
結果
@font "DF-KaKouGothic-W5" ;
はデフォルトの日本語フォントです。
これを削除してしまうと「プライバシーポリシー」など一部ですんごい文字化けが発生するので、残しておくほうがよいです。どこで使われているのか判らないですが、その上の3つも残しておきます。→文字化けサンプル(実践編)
表示フォントを変更する
ふー、やっと本題に来ましたねw
フォントを指定するのは font-family
で行います。
今回はフォント名です。さっきとは違うので間違えないでくださいね。何度も繰り返しますが、日本語のフォント名は使えません。
- 例
font-family: "Migu 1C"; font-family: "MS PGothic"; font-family: "Meiryo"; font-family: Arial, "Migu 1C";
フォント名にスペースがある場合、ダブルクォーテーションで挟む必要があります。むしろ常に挟んでおけばいいですw
- font-family:"DFGothicP-W5";
以上のラインを変えたいフォントに置換すれば完了です! 簡単ですね!
作業が終わったらセーブしてテキストエディタを終了します。
「Resource has been updated. Commit changes?」というダイアログが出てきますので、"Yes" を押します。
さっそく Mods フォルダに入れて起動してみてください。ここまでの作業を間違えていなかったら、フォントが変わってるはずです
で、どうやってフォントの英語表記を見つけるか…ですけど、有名フォントの場合はググったら出てくるでしょうw
問題はフリーの日本語フォントですが、フォント管理ツールで確認できるんじゃないかと思います。
試しにフォントインストーラー SAKURAをダウンロードしてみましたけど、これが簡単かもしれません。GIMP でも確認できます。
詳しくは次の項で。
そして複数指定した場合の挙動にちょっと癖があって、CSS のようになるときとならないときがあります。
CSS だと例えば、font-family: 欧文フォント, 日本語フォント;
と指定した場合、まず欧文フォントを使い、それに含まれない文字を日本語フォントで補ってくれます(フォントがどちらも使用可能な状態であること前提で)。
それぞれ複数指定した場合は、単なる優先順位。1つ目の日本語フォントに足りない文字をその次の日本語フォントで補ったりはしません。
シムの場合もほぼ同じ。ただ、設定の組み合わせによって適用されない場合があり、私は最初に試してみたのが適用されないパターンだったので無理なんだと思い込んでしまったのでしたw
詳しくは「さらに応用編」をご覧ください。
Next→ ♣ 基礎知識編/実践編/失敗例
【補足】 フォントの英語表記の調べ方
他にもあると思いますが、とりあえず私がやってみた2つのフリーソフトでの調べ方を紹介します。
フォントインストーラー SAKURA を使って調べる
フォントインストーラー SAKURA をダウンロードして解凍し、sakura2.exe をダブルクリックして起動しましょう。
インストールしていないフォントの場合は左から2番目のアイコンを、インストール済みのフォントは左から3番目のアイコンをクリック。
調べたいフォントを選びます。
ウィンドウ上部の中央にフォントの情報が表示されます(右の画像)。
Language「英語(合衆国)」の行の「FontFamilyName」が英語のフォント名になります。
Language が「日本語」しかない場合は、アルファベット表記であったとしても、残念ながらそのフォントは使えません。
GIMP を使って調べる
こっちはちょっと面倒です。すでに GIMP をインストールしている方用。
GIMP のフォントフォルダにフォントファイルを入れると、Windows にインストールしていないフォントも GIMP で使うことができます。
- インストーラー版(バージョン 2.8 の場合)
C:\Users\《ユーザー名》\.gimp-2.8\fonts
- ポータブル版
《GIMP のフォルダ》\Data\.gimp\fonts
以上が Windows 7 でのデフォルトパスだったと…思います。鵜呑みにしないで各自調べてくださいw
GIMP のテキストツールに表示されているフォント名が、英語表記です。
ここですでに日本語で書かれているものは残念ながら使えません。アルファベット表記であったとしても、英語表記がないフォントもあります。それを GIMP では見分けることが出来ません
フォント名はアルファベットなのに、シムで実際に使ってみて反映されていなかったり文字化けているものは日本語環境用表記しかないものです。
シムで試す前に知るには、上記のフォントインストーラー SAKURA が便利ですね。
【補足】 旅行先の「食べ物を買う」での表示崩れについて
旅行先の食堂で「食べ物を買う」を選んだ際の表示が崩れますが、これはフォントの変更によるものではありません。
デフォルト状態でも同じことが起こりましたので(画像左端がデフォルト)。
同じタイプのウィンドウを使っている移動式屋台とアイスクリーム屋(右2つ)も試してみましたが、そちらは問題ありませんでした。
これは Monte Vista のウェディングケーキが原因です。
使いづらいことこの上ないので、修正 package 作ってみました。「Gameplay/Excel/RecipeMasterList/Data:WeddingCakeSliceDOT07」という文字列を英語版と同じ「Wedding Cake」に変える、いわゆる置き換え MOD です(日本語は "ウェディングケーキ" にしておきました)。
よかったらお持ち帰りください。→juna_MonteVista_weddingcake_stringfix.zip(約4KB)
ちなみにこの MOD 使っても、逆三角のボタンを押して表示を切り替えると崩れますw ま、わざわざ表示切り替えなんてしないと思いますがw
他にもウェディングケーキがあるので、それと区別付けたい場合は s3pe で編集してください。
簡単に言うと、日本語が入ってる STBL を選択し(一番上になってると思う)、右クリメニューの「Edit STBL」から、3番目にある「ウェディングケーキ」の文字列を変えれば OK(1番目と2番目の文字列は、購入モードで使われています)。
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