デフォルト家族: モンティ家の一ページ

まえがき

この話は、キャシーの生い立ち前編後編の続きみたいなものになっています。それと同じように、今回もキャシー視点で日記を書いています。
あとさよならジェイクにも関係があるので、先にそちらを読んでいただくと分かりやすいかと思います。


お久しぶりです、キャシーです。


うちはお父さんと私と夫のライアン、そしてティボルトおじさんの4人で暮らしています。ティボルトおじさんは、あの有名なジュリエットさんのお兄さんです。
若い頃は仲違いしていたお父さんとティボルトおじさんですが、大学で和解し卒業後 二人は同居をし始めました。そして今に至っています。
二人で私をここまで育ててくれました。


ある日、お父さんがパーティを開いていたときのことです。
それは突然やって来ました。


死神です……。


「ちょっとちょっと早すぎる。これは間違いなんじゃろ?」

ティボルトおじさんの納得していない声が聞こえてきました。
しかし死神が来てしまっては、もう免れません。


おじさんは旅行かばんとジュースを持って逝ってしまいました。
最期は笑顔だったので、おじさんが苦しまないですんでよかったと少し安心しました。

おじさんは76日の人生の幕を閉じました。ジュリエットさんが亡くなったわずか一日後でした。
そのとき、どこからか「生涯願望叶えたのになんでじゃ~!」という雄叫びが聞こえてきました。あれは一体何だったのでしょうか。


一転して場の空気は、お通夜のようになりました。
ライアンの嗚咽だけが静かに響いていました。



しばらくして私は誕生日を迎えました。


ついに老年期の突入です。

そのときです。
またそれは無情にも突然やって来ました。


今度はお父さんの元へ……。
とうとうお父さんも、80日の人生の幕を閉じることになったのです。


死神の姿は見えますが、声は私には聞こえません。
お父さんは死神と何やら話した後、微笑みながら旅立って行きました。


ライアンはお父さんを復活させたいようでした。
私ももちろん、その思いは持っていました。
ですが……。
最期のお父さんの顔を思い出すと、このまま安らかに眠ってほしいという思いのほうが強くなり、ライアンには反対してしまいました。


その翌日、ライアンのお父さんが亡くなったという知らせを受け取りました。
また身近な人が死神に奪われたのです。

ライアンの弟のエリックさんは傷悴しているらしく、一人にさせられないとライアンが言いました。
私ももちろん賛成です。
この家も二人で住むのには広すぎますし、今までにぎやかな中で暮らしてきたので、人数が多いほうが性に合います。
という訳で、エリックさんがうちに同居することになりました。


確かにうちに来てばかりの頃のエリックさんは、悲しみが治まらないようで泣いてばかりいました。
慰めるライアンの姿を何度も見ました。
「俺たちには父さんと違って明日があるんだ。過去に向き合うのも大事だけど、前にも進まないと」

ふと、私の心に影がよぎりました。
私はすでに老齢の身で、ライアンもそう変わりありません。
私たち夫婦には子どもがいません。
ライアンの言うように前に進んで、私たちが天寿を全うしたら? お父さんのこと、ティボルトおじさんのこと、私たちのこと……誰の記憶に残るでしょうか。
ぞっと、しました。

すぐにライアンと養子について話し合いました。
しかし「モンティ本家を私の代で絶やす訳にはいかない」との名目で。
あんな自分本位な考えをライアンに……誰にも知られたくありませんでした。



翌日やって来たのは小学生の女の子でした。
名前をブロークと言います。
最近の子はすごく大人っぽいのですね。対面したときびっくりしました。


すぐに意気投合したようで、二人でがしっと抱き合っていました。
満更でもなさそうなブロークを見ていると、ライアンに少し妬けてきます。
当初の理由はどうあれ、この子がうちに来てくれて本当によかったと私は思っているのです。まだ一緒に暮らして間もありませんが、ブロークへの愛情には嘘偽りはありません。


やはりあの髪型は子どもには似合わないので、美容院に行かせました。
うっすらお化粧もしてもらったみたいで、すごく可愛くなったと思います。

……あぁ、さっそく親バカになってしまったようです。
お父さんとは似ていないと思っていましたが、こんなところでやっぱり私はお父さんの娘だということに気付くなんて……。

ちなみに服は私が小さいときに着ていた服で、子どもに同じものを着てもらえるというのは嬉しいですね。


お父さんとティボルトおじさんの思い出が詰まっているのが心残りでしたが、心機一転 引っ越すことにしました。
思い出なら私の胸に残っています。
ブロークにもそう近いうちに話すことでしょう。


エリックさんは意外と――と言うと失礼かもしれませんが、面倒見が良い性格のようです。
引越し直後、二人してキャッチボールで遊ぶのを見かけました。
でももう少しお手柔らかにお願いします、エリックさん。


そんな今日はライアンの誕生日でもあります。


ライアンもすっかりおじいちゃんになって。
でも元々童顔なので、白髪なのが不思議な感じがします。


とにもかくにも、ここから私たちの新たな生活が始まるのです。
まずはよくお眠り、ブローク。

終わり。


あとがき

淡々としているせいか、なんか暗ーい(汗)。
お話っぽいのに挑戦してみましたが、やっぱ難しいですね…。
以前からたまにシム視点で日記を書こうとしていたんですが、ずっと挫折してきてて。
とりあえずうちのモンティ家の顛末としてこれをアップしときたかったので、拙いながらもなんとか書けてよかった~。

少し創作してみましたが、実際の養子を迎えた理由は、
§671,990
こんなに金持ってて跡継ぎいないなんてもったいねぇー!
という理由からです。
え? そんながめつい理由聞きたくなかったって?(笑)

元々はこの半分くらいで、残り半分はエリックが持ってきた財産なので、とんでもない額になっているのです。
引っ越してもまだ使える資金に、50万シムオリオンあってビックリでした。
モンティ家の皆さんもジェイク宅の皆さんも、亡くなるまで現役バリバリで仕事してましたしね~。

これで、「あ~やっぱりキャシーとライアンも子ども作っとけばよかった」と悩んでいた跡継ぎ問題も解決しました。
あとはブロークが、モンティ家のベネディックと結婚したら完璧!


ベネディックとはこの子(左の画像)。
二人が結婚したら、ちゃんとモンティ家の遺伝を持った子が生まれるし~ふふふふ…。
というプレイヤーのたくらみは上手く行くんでしょうか。
それはいずれまた機会があれば。

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